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母校の小学生に「AIのホントの話」をしてきた~大人こそ聞いてほしい4つのこと~


2月10日、母校である越谷市立大袋北小学校で、6年生約80名を前にAIの話をしてきました。

きっかけは、映像制作協同組合彩の吉田まさみちさんが企画した「キャリア教育~夢と仕事~」という授業。HP制作、フォトグラファー、助産師、看護師、保育士、介護福祉士――さまざまな職業の講師が集まり、子どもたちに「働くこと」のリアルを伝えるという取り組みです。私は「AI・映像クリエイター」として声をかけていただきました。

自分が子どもの頃に走り回った体育館で、今度は大人として話をする。不思議な気持ちでしたが、15分という短い持ち時間で伝えたかったのは「AIを怖がるな。でもサボるな」というシンプルなメッセージです。

このブログでは当日の内容を振り返りながら、AI時代に「学び続ける」ことの意味を書いてみます。


将棋の世界では、もう「シンギュラリティ」が起きている

最初に子どもたちに聞いたのが「シンギュラリティって知ってる?」という質問。AIが人間を超える瞬間のことです。

実は将棋の世界では、すでにそれが起きています。AIはプロ棋士より強い。藤井聡太さんよりも強い。

じゃあ将棋はなくなったかというと、なくなっていない。むしろ藤井さんのおかげで将棋はこれまでにないほど盛り上がっています。

なぜか。人が考えて、悩んで、戦う姿そのものに価値があるからです。

AIに超えられて消えていくものと、消えないものがある。その違いは「人間らしさ」があるかどうか。暗記や計算だけが得意だった人は苦しくなるけれど、自分で考え、感じ、表現できる人の価値はむしろ上がっていく。子どもたちにはまず、そのことを知ってほしいと思いました。


言葉だけでアプリが作れる時代――VibeCordingの話

次に自己紹介を兼ねて、自分がやっている「VibeCording(バイブコーディング)」の話をしました。

VibeCordingとは、AIに「こんなの作りたい!」と話しかけるだけでアプリが生まれる方法です。難しいプログラミングの知識は要りません。私はこの方法で100日間で100個のアプリを作りました。もちろん失敗もたくさんしました。

AIの時代に大事なのは「何を作りたいか考える力」「AIに的確に伝える力」です。つまり、国語や算数で身につける「考える力」は、AIの時代にこそ必要なんです。


AIに宿題をやらせるとどうなるか

子どもたちに「宿題をAIにやらせたことある人?」と聞きました。

AIに宿題をやらせた時、自分の中に何が残るか。何も残らない。テストの時に困るだけじゃなく、もっと怖いのは「自分で考える力」がどんどん弱くなること。筋トレと同じで、使わない筋肉は衰えます。考えない脳も衰えます。

AIはハサミと同じ。 ハサミに切ってもらうんじゃなくて、自分の手でハサミを使って切る。AIも自分で考えた上で、手伝ってもらうのが正しい使い方です。


AIは怖いもの?――映画と現実の違い

映画やテレビでは「AIが人間を滅ぼす!」という話がよく出てきます。でも、ほんとうのAIはまったく違います。

AIには自分の意思がない。電源を切れば止まる。命令がなければ何もしない。

包丁と同じです。 使い方を間違えたら危ないけれど、料理には必要。怖がるんじゃなくて、どう使うかを考える方がずっと大事です。

子どもたちには「AIを怖がる時間があったら、AIで何ができるか考えよう」と伝えました。


AIだって何万回も失敗してる

ChatGPTは何兆もの文章を読んで、何万回も間違えて、やっと今の賢さになりました。でも、AIの失敗はすべて「データの中」での話です。

友だちとケンカして気まずくなった経験、発表で頭が真っ白になった経験、転んで泣いた経験。これはAIには絶対できない失敗です。

AIの失敗が生み出すのは「標準的な答え」。人間の失敗が生み出すのは「きみだけの答え」。

AIは統計的に正しい答えは出せるけれど、その人にしかない視点や感性は、実際の失敗と経験からしか生まれません。だからもっとたくさん失敗していい。そう伝えました。


じゃあ勉強って意味あるの?

ここが今回の講演で一番伝えたかったことです。

AIが何でも答えてくれる時代に「暗記のための勉強」の価値は下がっていきます。それは事実です。でも、勉強の本当の意味は点数じゃない。

たとえばAIが「地球は平らです」と答えたとします。勉強している人は「それは違う」と分かる。でも何も知らない人は「そうなんだ」と信じてしまう。

これが「AIを使いこなす人」と「AIに使われる人」の決定的な差です。

勉強は自分を高みに上げるためにある。いろんなことを知ることで、はじめてAIを「道具」として使いこなせるようになる。点数のためじゃなくて、自分のために勉強する。AI時代の勉強の意味は、むしろこれまでよりはっきりしていると思います。

子どもにとっての「勉強」は、大人にとっては「学び続けること」です。私は元々放送ディレクターで、プログラマーではありません。50代からAIアプリ開発を始めました。できるかどうかじゃなく、やるかどうか。年齢は関係ありません。


子どもたちに伝えた4つのこと――大人のあなたにも

最後に、覚えて帰ってほしいことを4つだけ伝えました。これはそのまま、大人にも当てはまります。

怖がらない。 AIは道具。正しく使えば強い味方になる。

サボらない。 AIに頼りすぎると、自分で考える力が弱くなる。

たくさん失敗する。 失敗がきみだけの答えを作る。AIにはできないこと。

自分で考える。 それができる人が、AIを使いこなせる人になる。


おわりに――母校で語る「夢と仕事」

今回の機会をくださった映像制作協同組合彩の吉田まさみちさんに心から感謝しています。「キャリア教育~夢と仕事~」という企画で、さまざまな職業の大人たちが子どもたちに「働くこと」のリアルを伝える。こうした取り組みが地域の学校で行われていることは、本当に素晴らしいと思います。

大人たちもまだAIとの付き合い方に正解を見つけられていません。だからこそ、子どもたちには早いうちから「ホントの話」を伝えたい。そして子どもに「勉強しなさい」と言うなら、大人も学び続けなければ説得力がありません。

AIの時代だからこそ、人間が学ぶ意味はより鮮明になっている。子どもも大人も、一緒に学んでいきましょう。

山崎メディアミックスでは、中小企業の皆さまがAIを「怖がらずに、正しく使う」ためのサポートを行っています。「うちの会社でもAIを使ってみたい」「何から始めればいいかわからない」という方は、お気軽にご相談ください。



 
 
 

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