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「喫茶店を閉めた後、スペースをどう活かせばいい?」——越谷の友人の一言がアプリを生んだ

「ねえ山崎さん、困ってるんだけど聞いてもらえる?」

越谷でマルシェを展開している旧知の友人から、そんな連絡が来たのは数ヶ月前のことです。彼女は地元では知らない人のいない、地域のつながりを大切にする人。そんな彼女が珍しく「困ってる」と言ってきた。

話を聞いてみると、こういうことでした。

地元の喫茶店を長年営んできた高齢の店主が、体力的な限界を感じて店を閉めることにした。でも、長年使ってきた大切なスペースをそのまま眠らせるのは惜しい。誰かに運営してほしい——そんなお願いが、友人のもとに舞い込んできたのです。

友人も地域のために動くことには前向きでした。でも、問題は「どうやって運営するか」でした。


スタートアップの壁は、3つあった

友人が挙げた課題は、リアルで具体的なものばかりでした。

① スタッフが少ない

専任スタッフを置けるわけではありません。主婦が空き時間に管理するというスタイルになる。毎日お店に立てるわけではないし、電話に常時出られるわけでもない。

② 誰が来るかわからない

不特定多数にスペースを開放するということは、利用目的のわからない人が申し込んでくる可能性もある。ネットワークビジネスの勧誘、宗教活動、トラブルの種になりかねない利用——事前に確認できる仕組みがないと、貸すのが怖い。

③ 毎日の運営ではない

「開いているときだけ管理する」ではなく、予約はオンラインで受け付けつつ、必要なときだけ動ける体制にしたい。無人に近い形で動かせる仕組みが必要でした。

「これ、アプリで解決できないかな?」

それが、今回の開発依頼の始まりでした。


実は、うちにも「口頭で貸している元喫茶店」があった

友人の話を聞きながら、私自身も思い当たることがありました。

弊社(山崎メディアミックス)も、以前喫茶店として使われていた物件を所有しています。現在は営業しておらず、知人に頼まれたときに「じゃあ使っていいよ」という形で口頭で貸しているような状態でした。記録もなければ、料金体系も曖昧。何かトラブルが起きたときの手立てもない。

友人のためにシステムを作るなら、うちでも使えるものにしよう。そう決めて、開発に入りました。


バイブコーディングで、本格的な予約管理システムを構築

使ったのはClaude CodeとさくらインターネットのさくらVPS。

私が日頃実践している**「バイブコーディング」**という手法——AIとの対話を通じて、意図を形にしていく高速開発スタイル——で、今回のシステムを一から構築しました。

完成したシステムの主な機能はこうです。

利用者向け

  • カレンダーで空き状況をリアルタイム確認(緑・黄・赤・グレーで直感的に把握)

  • 時間単位・時間帯・終日の3種類から予約タイプを選択

  • Stripe連携によるオンライン決済(申請と同時に支払い完了、期限切れ自動キャンセル対応)

管理者・スタッフ向け

  • 申請内容を確認してから承認・拒否できる審査フロー

  • MLM・宗教・出会い系など禁止キーワードを自動検出し、管理画面で警告表示

  • 複数スタッフの権限管理(管理者・スタッフ・一般ユーザーの3段階)

  • 承認・拒否時の自動メール通知、拒否時は自動返金

  • ブロック枠管理(清掃・メンテナンス等で時間帯を予約不可に設定)

「誰が来るかわからないから確認したい」という友人の言葉から直接生まれたのが、審査フローと禁止キーワードフィルタリングです。この2つがあるから、少人数でも安心して運営できる。


他の予約管理システムと比べると?

市場には既存の予約管理システムもいくつか存在します。代表的なサービスの月額費用は、リザエンが月額10,000円〜(決済機能は別途オプション)、ChoiceRESERVEが月額22,000円〜(初期費用33,000円、予約件数による従量課金あり)、STORES予約のプラチナプランが月額77,000円という水準です。

これらは汎用的な予約システムとして優れていますが、「利用目的の審査フロー」「禁止キーワードの自動検出」「少人数チームでの承認管理」といった、今回のケースに必要な機能がそのまま揃っているわけではありません。汎用システムを導入した後に、運用ルールやマニュアルで補う必要が出てきます。

また、汎用SaaSはどの施設にも使えるように設計されているため、その施設の個性や管理スタイルに合わせたカスタマイズには限界があります。

今回のシステムは、この友人のスペースのためだけに設計されたオーダーメイドです。ただし——弊社の物件でも、同じような事情を持つ他のスペースでも、そのまま転用できる設計になっています。


「口頭で貸す」から「仕組みで運営する」へ

高齢のオーナーが閉めた店舗をレンタルスペースとして再活用する。こういう場面は、地域の中小企業や個人事業主の間では珍しくない流れになってきています。

でも、仕組みなしにスペースを開放するのは、オーナーにとっても利用者にとってもリスクがある。

今回のシステムは、そのギャップを埋めるための一つの答えです。汎用サービスでは補えない部分を、オーダーメイドで、その施設の実情に合わせた形で届けられる——それがバイブコーディングならではの強みだと、改めて実感しています。


こんな方のご相談を受け付けています

  • 閉店した店舗・スペースをレンタルスペースとして活用したい

  • 少人数・主婦スタッフで無理なく予約管理を回したい

  • 「口頭・電話・手帳」の運用から脱却したい

  • 汎用システムでは対応しきれない独自の運用フローをシステム化したい

お気軽にご相談ください。



 
 
 

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