「あの会社知ってる」採用に効く中小企業のCSR活動
- 清彦 山崎
- 3 日前
- 読了時間: 5分

高校の模擬面接官を務めていると、ある現実に直面します。
生徒たちは「知っている会社」を選ぶ。親御さんも「聞いたことがある会社」を勧める。どれだけ働きやすい環境を整えても、どれだけ将来性のある事業をしていても、知られていなければ選択肢に入らない。
中小企業の採用担当者なら、この壁にぶつかった経験があるのではないでしょうか。
求人広告を出しても応募が来ない。合同説明会に出展しても、大手企業のブースや初任給を非常に高額に設定した企業に人が流れていく。
「うちの会社のことを知ってもらえれば」と思っても、その「知ってもらう」が一番難しい。
今日は、この課題に対するひとつの解決策をお伝えします。
広告では届かない層がいる
求人広告の限界は明確です。「就職活動を始めた人」にしか届かない。
でも、就職先を決める要因は、就職活動が始まる前にすでに形成されています。「あの会社、名前は聞いたことがある」「なんか地域で活動してた気がする」——この曖昧な記憶が、応募するかどうかの分岐点になる。
では、就職活動前の若い世代に、どうやって会社の存在を届けるか。
ひとつの答えが「子ども向けCSR活動」です。
子どもに届く活動は、親と地域に届く
子ども向けの教育支援活動は、参加した子ども本人だけでなく、送り迎えをする親、話を聞く祖父母、地域のコミュニティに届きます。
「○○会社が子ども向けのプログラミング教室をやっていたよ」
この一言が、数年後の就職活動で効いてきます。会社名を聞いたとき、「全く知らない会社」と「なんとなく聞いたことがある会社」では、心理的なハードルが全く違うというわけです。
さらに、こうした活動は社内にも効きます。「うちの会社は地域の子どもたちのために活動している」という事実は、既存社員の帰属意識を高める。採用面接で「御社のCSR活動に共感しました」と言われたとき、面接官である社員自身が誇りを持って答えられる。
提供できる講座ラインナップ
私が企業向けに提供している子ども向け講座は、大きく2種類あります。
【アニメーション制作講座】
画像をクリックで実際にお試しいただけます。
子どもたちが自分の手でアニメーションを作る講座です。
使用するのは、私がVibeCording(Claude×HTML/JavaScript)で自社開発した「AnimeTool」というアプリ。レイヤー機能、フレームアニメーション、オニオンスキン(前のコマを半透明で表示する機能)など、本格的なアニメ制作に必要な機能を子どもでも使えるUIで実装しています。
講師2名体制(アニメーション講師+イラストレーター講師)で、「描く」と「動かす」の両方をサポート。90分の講座で、キャラクターが歩く、ジャンプする、手を振るといった短いアニメーションを完成させます。
作った作品は持ち帰れます。自宅のタブレットやPCからAnimeToolにアクセスすれば、続きを作ることもできる。「○○会社の講座で作ったアニメ、家でも遊んでるよ」と親に報告する子どもの姿が、御社の名前を家庭に届けます。
【AIゲーム制作講座】

画像をクリックで実際に遊べます。
子どもたちのアイデアを、その場でゲームにする講座です。
「どんなゲームを作りたい?」と聞くところから始まります。私がVibeCording(Claude×HTML/JavaScript)を使って、子どもたちの目の前でプログラムを書いていく。「キャラクターをもっと速くして」「ここに敵を出して」というリクエストに応えながら、30分〜1時間でオリジナルゲームが完成します。
これまでに子どもたちと作ったゲームは、テトリス、上から降ってくるキャラクターを避けるゲーム、サンタさんが屋根にプレゼントを落とすゲーム(正解しないと進めない算数問題付き)、10秒ぴったりを体感で当てるパーティゲームなど。
「自分が言ったことがゲームになる」という体験は、子どもたちにとって強烈な記憶になります。そして「あの会社のイベントで、自分だけのゲームを作ってもらった」という体験は、親にも伝わる。
実例:埼玉りそな銀行×学習支援ねむの木との取り組み
私は現在、埼玉りそな銀行の「りそなyouth base」で、学習支援団体ねむの木と連携した活動を行っています。
月に2〜3回、子どもたちと一緒にゲームやキャラクター、音楽を作る。1回の活動で1〜2本のアプリを完成させます。
特徴的なのは、強制力を働かせないこと。子どもたちは自由参加で、「今日はプログラムやりたい」「今日は絵を描きたい」「今日は音楽を作りたい」と自分で選ぶ。この「自由さ」が、子どもたちの心理的安全性を守り、創造性を引き出しています。
りそな銀行といえば、堅実な金融機関というイメージがあるかもしれません。その銀行の施設で、子どもたちがAIを使ってゲームを作っている。この「意外性」が記憶に残る。
料金について
【AIアニメーション制作講座】 【AIゲーム制作講座】
どちらも共通: 1日11万円(税込)+交通費
講師2名体制
90分×2回(1回あたり10名まで、計20名対応可能)
参加者向け1ヶ月間のアプリ使用権
操作解説動画付き
この金額は、外部に発注した場合の開発費・講師料と比較していただければ、妥当性をご理解いただけると思います。アニメ制作ツールの開発を外注すれば百万円以上、専門講師を2名派遣すれば1日あたり10万円以上が相場です。
私がVibeCordingで自社開発・自社運用しているから、この価格で提供できる。ただし、これ以上の値引きは品質維持のためにお受けしていません。
採用は「知られること」から始まる
中小企業の採用課題は、突き詰めると「知名度」に行き着きます。
知名度を上げる方法はいくつかありますが、広告は費用対効果が読みにくく、メディア露出は自社でコントロールできない。その点、CSR活動は自社の意思で継続でき、参加者との関係性も築ける。
子どもに届く活動は、その子が就職を考える5年後、10年後に効いてくる。即効性はありません。でも、採用難の時代に「未来の応募者」を今から育てるという発想は、決して突飛なものではないはずです。
「あの会社、聞いたことある」
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