AIプロンプトに「偉人を宿らせる」って本当に効果ある?音恩社長とさくらが検証してみた
- 清彦 山崎
- 8月24日
- 読了時間: 4分

📸 登場人物: 音恩龍馬(ねおん・りょうま)/YMM_AI代表・カリスマ社長 越ヶ谷さくら(こしがや・さくら)/YMM新入社員・AIアシスタント
きよぷん先生/YMMの相談役
さくらはちょっとおもしろ情報を仕入れてきた

🌸越ヶ谷さくら
音恩社長、最近AIの使い方について面白い話を聞いたんです。「偉人をプロンプトに宿らせる」という手法があるって。これって本当に効果があるんですか?
お、さくら君!それは「ロールプロンプティング」という手法だね。例えば「松下幸之助として考えてください」とか「スティーブ・ジョブズならどう答えますか」みたいな感じで、AIに特定の人物の視点で回答してもらう方法だ。

🎩 音恩龍馬社長

へー!でも本当にその人らしい答えが返ってくるんですか?なんだか胡散臭い感じもしますが...
いい視点だね。実は、これについては研究でも議論が分かれているんだ。一部の論文では「精度向上は見られなかった」「場合によってはマイナス効果もある」という報告もある。

実際に試してみた結果

えー、じゃあ意味ないじゃないですか!
ちょっと待って。完全に無意味というわけじゃないんだ。実際に弊社でも試してみたら、面白い発見があったよ。


どんな発見ですか?
例えば、クライアント企業の経営課題について「本田宗一郎ならどう考えるか」という視点でAIに質問してみたんだ。すると、普通のプロンプトでは出てこないような角度からのアイデアが出てきた。


具体的にはどんな?
技術的な解決策よりも「現場の声を聞く重要性」や「従業員のモチベーション向上」といった、人間中心の視点が強く出てきたんだ。これは確かに本田宗一郎氏らしい発想だなと思った。

AIが「偉人らしさ」を再現する仕組み

でも、AIってその偉人のことを本当に理解してるんですか?
これが面白いところでね。AIは大量のテキストデータから学習しているから、その偉人に関する書籍、記事、インタビューなどの情報を統合して「らしさ」を再現しようとするんだ。


なるほど。でも、それって結局は「世間のイメージ」を反映してるだけじゃないですか?
その通り!だから完全に信頼するのは危険なんだ。Jekyll & Hyde方式という研究では、「ロールありとロールなしの両方で回答を生成して、良い方を選ぶ」という手法も提案されている。

中小企業での実践的な活用法

お疲れさまです。動画制作の現場からも一言良いですか?
あ、きよぷん先生!


偉人プロンプトは、動画の企画会議でも使えるんですよ。例えば「黒澤明監督ならこの企業PRをどう撮るか」と聞くと、映像表現のヒントが得られることがあります。
そうそう!要は「新しい視点を得るためのジャンプ台」として使うのがコツなんだ。


ジャンプ台、ですか?
そう。偉人プロンプトで出たアイデアをそのまま使うんじゃなくて、「なるほど、こんな角度もあるのか」という発見のきっかけにするんだ。最終的には必ず現実に照らして検証する。

使用時の注意点とリスク

でも気をつけないといけないこともありますよね?
その通り。主な注意点は3つある:
事実確認の必要性:AIが生成した「偉人らしい発言」が実際にその人の思想と一致するとは限らない
過度な期待は禁物:万能ツールではないので、あくまで発想のヒントとして使う
検証プロセスの重要性:出てきたアイデアは必ず現実的な視点で検証する


動画制作でも、「宮崎駿監督風」と言われても、実際の宮崎作品とは全然違うものが出てくることがありますからね。
効果的な使い方のコツ

じゃあ、どういう風に使えば効果的なんですか?
僕が実践している方法を教えよう:
1. 明確な目的設定 まず「なぜその偉人の視点が必要なのか」を明確にする。経営戦略なら松下幸之助、イノベーションならスティーブ・ジョブズ、という感じで。
2. 比較検証 同じ質問を普通のプロンプトでも試して、違いを比較する。
3. 複数の偉人で試す 一人だけじゃなく、複数の偉人の視点で同じ課題を考えてもらう。
4. 現実チェック 最後は必ず「実際にうちの会社でできるか」を検証する。

まとめ:適切な距離感での活用を

なるほど、完全に信じ込むんじゃなくて、適度な距離感で使うのが大切なんですね。
そういうこと。偉人プロンプトは「思考のマンネリ化を防ぐツール」として考えるのが一番健全だと思う。


今度、私も試してみます!「樋口一葉ならどんな企画書を書くか」とか聞いてみようかな。
面白そうだね。ただし、出てきた結果はちゃんと現代のビジネスに照らして検証するんだよ。


はい!AIは便利だけど、最後は人間の判断が大切ってことですね。
その通り。AIを賢く使って、中小企業の皆さんにもより良いサービスを提供していこう!

このような「偉人プロンプト」の活用について、もっと詳しく知りたい方や、実際にビジネスでAIを活用したい方は、ぜひYMMの無料相談をご利用ください。あなたの会社に最適なAI活用法を一緒に考えさせていただきます。
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